ブリアンサエラ BRILLANT CAETLA

Interview

インタビュー

株式会社 高知県珊瑚
営業部 中澤雄大さん

日本が誇る宝石珊瑚

宝石珊瑚とはダイヤモンドやサファイアなどと同じく、宝石の名前のひとつです。
「珊瑚」と聞くとサンゴ礁をイメージする方が多いかと思いますが、サンゴ礁を作っている珊瑚と宝石珊瑚は種類が異なります。
サンゴ礁となるのは、暖かい海の浅瀬に生息し、光合成をして1年に7センチから8センチほど成長していく六放珊瑚という種類。
それに対して、水深100m〜1,200mの太陽光線の届かない深海に生息し、1センチ育つにも40〜50年ほどかかると言われている八放珊瑚という種類が宝石珊瑚なのです。
非常に長い年月をかけて成長していく八放珊瑚は、密度も硬度も高いため独特の光沢を持つ宝石珊瑚となるのですね。

宝石珊瑚を取ることができる海は世界でも限られていますが、特に有名なのが高知県の室戸岬、そして足摺岬でしょう。高知県で取れる宝石珊瑚は世界で最も質が良いとされています。しかし、実は宝石珊瑚の生態はまだあまり解明されておらず、高知県で良質な珊瑚が育つ理由も分かっていません。
高知県はこの宝石珊瑚を地場産業としてだけではなく、希少な資源としてとても大切に扱っています。珊瑚の採取は高知県と漁業組合が定めたルールに従って行なわれ、禁漁期間を除いた8ヵ月間に許可を貰っている漁師のみが珊瑚漁をすることができるのです。珊瑚の収穫量はその年によって異なりますが、多く取れたとしても年間750キロまでと、採取して良い数も制限されています。
珊瑚を取る方法も独特で、とても面白いですよ。漁師たちは珊瑚が取れる場所まで到着すると船のエンジンを切り、先端に3つの御影石を取り付けた網を投げ入れます。そのあとは潮の流れに任せるだけ。取れるも取れないも、運任せなのです。エンジンをかけない理由は、船を動かして網を引いてしまうと海底を荒らしてしまう恐れがあるから。この美しい宝石珊瑚を次の世代にも残したいという思いから、珊瑚が育つ土壌を守り必要以上に取らないことを心がけているのです。

それぞれ違った魅力を持つ宝石珊瑚の種類

宝石珊瑚はいくつかの種類に分かれています。その違いは主に色で判別できますが、個体によってもそれぞれの色合いが楽しめるのも宝石珊瑚の魅力でしょう。

まず一番希少価値が高いとされるのは、日本でしか取れない「血赤珊瑚」です。その名の通り深い赤色が特徴で、あまり大きく育つ種ではないため最も大きなものでも全長80センチほどの大きさなのです。

反対に「桃珊瑚」という種類は宝石珊瑚の中では最も大きく育ち、赤に近い色から白に近いピンクまで、幅広い色調を持ちます。中でもとても薄いピンク色をした桃珊瑚を海外では「エンゼルスキン」、日本では「本ボケ(ボケ珊瑚)」と呼び、かつてヨーロッパの女性の間で特に高い人気を誇っていたそうですよ。昔はよく採取されていたので血赤珊瑚に比べると安価でしたが、今ではきわめて稀な存在ですね。

そして白を基調とした色の珊瑚は「白珊瑚」に分類されますが、こちらも真っ白なものは「スノーエンジェル」の名で高い希少価値があります。あとは、象牙色をした白珊瑚もとても高い値段で取り引きされていますね。これは、東シナ海で取れた白珊瑚のみが象牙色を持つことが理由です。

珊瑚が宝石として商品になるまで

高知県で年4回行なわれる競りで手に入れた珊瑚を持ち帰った後、専属の職人が加工に取り掛かります。とても貴重な珊瑚ですから少しも無駄にしないよう、職人は極限まで削らずに元の珊瑚の形を活かしながら細工を施していきます。白、桃珊瑚は粘土質なので花などの凝った加工に耐えられますが、血赤珊瑚はガラス質なので割れやすく細工に向いていません。こうしたことから、血赤珊瑚で細かい加工ができるのは本当に熟練の職人に限られているのです。

うちは珊瑚以外の地金などは長いお付き合いがある他社様にお願いしていて、珊瑚だけを扱っています。珊瑚のみを扱う会社だからこそ、品質を見る目やいい商品を扱っているという自負、そして素晴らしい熟練の職人さんたちが揃っているのだと思っています。

「高知県珊瑚といえば宝石珊瑚」というリーディングカンパニーとしての歴史があるので、全ての作品に自信を持って送り出しています。

たくさんの奇跡が重なって生まれるジュエリー

宝石珊瑚とは長い年月をかけて珊瑚ができた奇跡、その珊瑚を競り落とすことができた奇跡、職人がその珊瑚を上手く加工できた奇跡、そしてお客様に気に入ってもらえた奇跡が重なって初めてお客様のお手元に届くもの。
私は、この宝石珊瑚の唯一無二の魅力をできるだけ多くのお客様にお伝えしたいと思っています。ブリアンサエラさんは店舗も多いため、よりたくさんのお客様に珊瑚を見て頂ける場所。そのため、物量も種類も一番多く取り扱って頂いています。
ダイヤモンドなどとは違い、珊瑚は光らない宝石なのですが光らないこその陰影、立体感、そして造形美を鑑賞するといった独特の楽しみ方ができるジュエリーでしょう。
ぜひ1点1点の作品に集まった奇跡を想像して、手に取って頂きたいですね。

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